イラン・サウジ合意は「中国の勝利」なのか?

Foresight World Watcher's 4Tips

執筆者:フォーサイト編集部 2023年3月17日
エリア: 中東 北米
今回の合意はイランでも大々的に報じられた  (C)AFP=時事

 

 今週もお疲れ様でした。今週は中国の仲介で国交正常化に向かうというイランとサウジアラビアの合意に注目。中東における米国のプレゼンス低下とその空白を埋めて影響力を拡大させる中国という、近年指摘されてきた現象が分かりやすく形になった観もある今回の合意は、実際のところ「米国の失策」であり「中国の勝利」なのでしょうか。米メディアの論稿を紹介します。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事4本、皆様もよろしければご一緒に。

4 Key Takeaways From the China-Brokered Saudi-Iran Deal【Aaron David Miller/Foreign Policy/3月14日付】

「異常なまでに先の読めない中東だけに、今も昔も非常に予想の難しい事態が起きる。その最新版は先週、中国の仲介によって行われたサウジアラビアとイランとの国交回復の合意だ。2016年に関係が断絶してから数年にわたり、イラクとオマーンは両国に関係修復を働きかけたが失敗した。中国が密かに、重要な関係修復を取り持ったことは誰をも驚かせた。これはゲームチェンジャー、あるいは変節点なのだろうか。それとも、ビザンチン的な中東の迷宮に一時的なねじれが生じただけなのだろうか」

 かつて米国務省で中東担当アナリストを務めた米カーネギー平和財団の上級研究員、アーロン・デイビッド・ミラーは、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌に寄せた「中国の仲介によるサウジ・イラン合意 4つの注目点」(3月14日付)をこのように書き起こしている。……

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カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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