【都知事選】「蓮舫はまっぴら御免」でも都庁に渦巻く小池百合子氏「歪んだ意思決定」「側近政治」への不満
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優勢が伝えられる小池知事 (C)新潮社
東京都知事選が目前に迫ってきた。小池百合子東京都知事は都議会の閉会まで、3選出馬表明を先送りしてきたが、すでに自民党や公明党、都民ファーストの会が事実上、小池知事を相乗りで支援する方向で準備を進めている。そして、ついに12日になって、小池知事は立候補の意思を公にした。
先に出馬表明したのは、立憲民主党の蓮舫参院議員だった。蓮舫氏が5月29日、都議会議事堂に挨拶に訪れると、立憲民主党はもちろん、共産党の都議団は花束まで渡して歓待した。野党陣営は「打倒小池」に盛り上がっている。
「小池都政をリセットする」――蓮舫氏が出馬会見でこう宣言したことから、都庁内には警戒感も強まっている。小池知事は就任当初は外部から招聘した「特別顧問」たちの意見を聞き入れ、築地市場移転の延期や五輪会場の見直しなど、「リセット」ありきだった。都庁の役人にとっては、蓮舫氏が初当選して、基本路線を見直すなどまっぴら御免、というわけである。
ただ、過去の都知事選を見る限り、圧倒的に有利なのは現職だ。小池知事の出馬表明を待つまでもなく、都庁内では「国政には行き場所がないし、ほぼ100%出馬する。知名度がある蓮舫氏は有力であることに間違いないが、それでも負けることはまずないだろう」(幹部)として、「小池3選」が有力視されていた。

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