Weekly北朝鮮『労働新聞』 (79)

総裁選不出馬の岸田首相に「既に政治生命が終わった」と言及(2024年8月18日~8月24日)

執筆者:礒﨑敦仁 2024年8月26日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
平壌に招かれ万景台学生少年宮殿を見学する水害地域の子供たち(『労働新聞』HPより)
『労働新聞』では日本の自民党総裁選について特に触れていないが、岸田首相が不出馬を表明してから1週間が経った8月22日付の記事では、米バイデン政権や韓国の尹政権とともに否定的な表現で言及された。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】
 

 8月23日付1面トップは、北朝鮮の水害被害に際してラオスのトーンルン・シースリット主席から慰問電文が送られたことに対して金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が答電を送ったことを伝えた。『労働新聞』が外国首脳からの「慰問」を伝えたのはロシアのウラジーミル・プーチン大統領に次いで2例目となった。

 22日付第2面上段には、15日の祖国解放記念日に際してウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領が金正恩に宛てた6日付の祝電が掲載された。両国の「伝統的で緊密な関係」が謳われたが、在ウガンダ北朝鮮大使館は昨年閉鎖された。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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