[エルサレム、ベイルート発/ロイター]米国の後押しによるこの合意では、レバノン政府が国際的支援を受けつつ、レバノンに拠点を置く親イラン組織ヒズボラおよびその他の勢力がイスラエルに対して攻撃を行うのを防ぐための「意味のある措置」を講じるとされている。また、イスラエルとレバノンは、レバノン国家の正規治安部隊が「主権および国家防衛に対して排他的責任を有する」ことを認めるとしている。これは、2025年以降、レバノン政府が進めてきたヒズボラの武装解除方針を踏まえたものだ。
さらに、「イスラエルは、計画された、差し迫った、または進行中の攻撃に対して、いかなる時でも自衛のために必要なあらゆる措置を講じる権利を保持する」ことも確認された。
その一方で、「イスラエルは、レバノン領内において、陸・空・海を問わず、民間、軍事その他の国家目標を含むレバノンの標的に対する攻勢的軍事作戦を行わない」とも規定されている。
10日間という停戦期間は、交渉の進展や「レバノンが主権を行使する能力を効果的に示すかどうか」に応じて、双方の合意により延長可能とされている。これもまた、ヒズボラの武装解除をめぐるレバノン政府の取り組みが踏まえられている。
未解決の問題は何か
合意は、イスラエルに対してレバノン南部からの撤退を義務づけていない。イスラエル軍は国境の北約30キロを流れるリタニ川以南の住民に避難を命じた後、村落やインフラを破壊している。この地域はレバノン領土の約8%を占める。
イスラエル国防当局は、ヒズボラによる攻撃を防ぐための「緩衝地帯」として、最大でレバノン国内約10キロ地点まで部隊を駐留させるとしている。この地域をヒズボラの拠点とみなしているからだ。
また、合意ではイスラエルに対して計画された攻撃に対する防御措置の権利を認めているが、レバノン側には同様の規定は含まれていない。これは、「イスラエルおよびレバノンのいずれも固有の自衛権を行使することを妨げるものではない」と明記された2024年の停戦合意とは明確に異なっている。
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