いずれ導入されれば、新たな衝撃が日本を襲う 企業の二〇〇一年三月期の決算発表が終わった。年金債務の積立不足の処理や、保有する株式や土地の含み損処理、グループ会社に隠れていた損失の表面化など、巨額の特別損失を計上する企業が目立った。特別損失の総額は金融機関を除く全上場企業ベースで十五兆円を超えたとみられる。来年五月の決算発表でも銀行を中心に持ち合い株の時価評価による損失が発生する見込み。時価会計の導入を柱とする「会計ビッグバン」が日本企業の収益を大きく揺さぶり続けている。 グローバル化の進展とともに、会計基準というビジネスの競争ルールが変わり、日本の企業は日本流の含み経営を否定された。いままた、これとまったく同じことが別の領域で進行しようとしている。
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