長い間業界トップの座を争ってきた信販大手、日本信販とオリエントコーポレーション。その二社が共に企業存亡の正念場に立たされている。本来なら今後の可能性の大きい業種でありながら、そのトップ企業二社が揃って地盤沈下しているのは、何とも皮肉としか言いようがない。「限りない責任を痛感している」。日本信販の山田洋二社長は十一月二十八日、総会屋への利益供与事件で専務ら八人が逮捕されたのを受け引責辞任した。系列リース会社の整理などバブル期につくった負の遺産の処理に一応のめどをつけ、二〇〇一年九月中間決算では目標通りの収益、利益を確保。二年ぶりの復配にこぎ着け、「社員に改革への意識が芽生えてきた」と胸を張ってからわずか一年のことだった。半世紀に及んだ創業家を中心とする経営はあっけない幕切れを迎えた。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン