80時間世界一周 (5)

北の高麗航空もやって来る米クラーク基地「跡地」のいま

執筆者:竹田いさみ 2005年1月号
タグ: 北朝鮮 韓国 日本
エリア: アジア

 日本からフィリピンを訪れる玄関口は、首都マニラか観光地セブ島と相場が決まっているが、第三の玄関口「クラーク国際空港」をご存知であろうか。地名はアンヘルスだが、かつて米国のクラーク空軍基地があったことから、現在はクラーク特別経済区(CSEZ)と呼ばれる。マニラの北西九十キロ、車に揺られて二時間程で着く。 特区の中核機能として、クラーク国際空港がある。米軍の爆撃機が使用していた戦略基地だけに、滑走路と駐機場は広いが、新しい旅客ターミナルビルは驚くほど小さい。昼間に国際線の発着がないため、ドアは閉められて中に入ることもできない。

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執筆者プロフィール
竹田いさみ(たけだいさみ) 獨協大学外国語学部教授。1952年生れ。上智大学大学院国際関係論専攻修了。シドニー大学・ロンドン大学留学。Ph.D.(国際政治史)取得。著書に『移民・難民・援助の政治学』(勁草書房、アジア・太平洋賞受賞)、『物語 オーストラリアの歴史』(中公新書)、『国際テロネットワーク』(講談社現代新書)、『世界史をつくった海賊』(ちくま新書)、『世界を動かす海賊』(ちくま新書)など。
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