かつて欧州の機関車と呼ばれたドイツが、すっかり「病人」になってしまった。500万人を超えた失業者や基幹産業の不振、税収減。財政赤字が膨張し、欧州連合(EU)の欧州委員会から警告を受けたほどだ。シュレーダー首相の評価も地に落ち、与党・社会民主党(SPD)は地方選挙で惨敗続き。首相が失業者から平手打ちをくらったこともあった。 ドイツでは、「ざまみろ。引っかかっただろ」と叫ぶシュレーダー首相の物まね役者が人気だ。前回総選挙で、甘言に惑わされて同首相を再選させた国民の切歯扼腕が読み取れる。 シュレーダー首相が失業した建築家を慰めた。

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