セネガルで「アフリカ系米国人の大統領」と明言したオバマ

執筆者:白戸圭一 2013年7月1日
エリア: アフリカ 北米

 米国のオバマ大統領が6月26日から7月3日までの日程で、セネガル、南アフリカ、タンザニアのアフリカ3カ国を歴訪している。

 訪問2日目の27日、大統領はセネガルの首都ダカールの沖合に浮かぶゴレ島を訪れた。19世紀の初頭まで奴隷貿易の拠点だった島である。そして、大西洋に面した奴隷収容所の跡地に立ち、米国の方角を望んだ後、記者団に対して短くコメントした。

 筆者は今回、大統領に同行していないが、ホワイトハウスが配信した発言録を読むと、オバマ大統領は次のように発言していた。

 「米国から出て外国を訪れる体験は常に私の心を動かす。(中略)アフリカ系米国人の大統領としてこの地を訪れることは、世界の人権保護に取り組む上での、より強い動機を私に与えるものだ」

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
白戸圭一(しらとけいいち) 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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