世界で注目される“大統領選的”自民党総裁選

執筆者:田中明彦 2006年7月号
エリア: アジア

 世界政治のキーノートであるが、今回は、自民党の総裁選の話をさせていただきたい。なぜかというと、今年九月に行なわれるであろう自民党の総裁選は、世界政治の観点からも面白い現象だからである。筆者は、この三週間ほどスウェーデンにいるのだが、スウェーデン各地で話をするほとんどすべての機会に、次の日本の首相は誰になるか、なったらどうなるかと聞かれる。もちろん、私が講演したりセミナーで発言する場に来るような人は、みな日本にある程度関心を持っている人だから、当然かもしれないが、こちらが自民党総裁選の話題に触れなくても質問があるのだから、やはり、それなりに関心があるに違いない。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
田中明彦(たなかあきひこ) 1954年、埼玉県生まれ。東京大学教養学部卒業。マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了(Ph.D. 政治学)。東京大学東洋文化研究所教授、東京大学副学長、国際協力機構(JICA)理事長、政策研究大学院大学学長、三極委員会アジア太平洋地域議長などを経て、2022年4月より再び国際協力機構(JICA)理事長に就任。著書に『新しい「中世」―21世紀の世界システム』(サントリー学芸賞受賞)、『ワード・ポリティクス―グローバリゼーションの中の日本外交』(読売・吉野作造賞)、『アジアのなかの日本』、『ポスト・クライシスの世界―新多極時代を動かすパワー原理』など。
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