テロル(テロ)とは、暴力的手段を駆使して政敵を威嚇し恐怖を植え付けることだ。いわゆるテロリストの犯罪だけではなく、政権側の行使する暴力的手段をも、テロルという。
また、反社会的組織や反為政者がテロルを成功させ政権を転覆させれば、テロルは「革命」の美名にすり替わる。フランス革命(1789)も明治維新(1868)も、テロルによって成し遂げられた。
ちなみに、フランス革命とその後の混乱によって多数の人々が死に、その反省から保守主義が生まれている。
中大兄皇子の「評判」
古代史も、あまたのテロルで彩られている。そのなかでも、天皇家中興の革命的事件と信じられてきた乙巳(いつし)の変(=大化の改新、645)は代表的なテロルであり、乙巳の変の主役の中大兄皇子の即位も、テロルの集大成と言い直すことが可能だ。良い意味で言っているのではない。テロルが革命に化けた典型例だと言いたいのだ。

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