空前のブームに沸いていたインドの自動車業界に一転、“凪”が訪れている。国内勢最大手のタタ・モーターズの場合、今年度第1四半期の販売台数は前年同期比でわずかに一%増。外資二位の現代モーター・インディア(韓国)は七月の国内販売が前年同月比七・四%減と、大幅なマイナスを記録した。 いずれも大きな原因としているのは自動車ローン金利の上昇だ。背景には、インド経済にインフレ傾向が強まり、政府や中央銀行が金融引き締めを実施したことがある。インドでは新車購入者の九割がローンを利用する。月々の支払い額の増える金利上昇が自動車需要にブレーキをかけたというわけだ。
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