公立病院に危機が迫っているのは確かだ。しかし役所は問題の根源である「開業医優遇」をいまだ放置したままだ。「いい発想には気分転換が必要。温泉に入るのも無駄じゃありません」 医師不足対策を話し合う検討会を湯河原温泉で開くのは税金の無駄との批判を受け、そう抗弁した舛添要一厚生労働相。ところが、この発言の翌日に湯河原開催は撤回された。 検討会は八月二十七日、医師不足解消に向けた中間報告をまとめたが、内容は病院の産科医・救急医への手当新設や医学部定員の一・五倍増など、安易な対症療法ばかり。やはり気分転換なしでは、いい発想は出てこないらしい。
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