昨今の金融危機以降、仕事と家庭生活の調和、いわゆる「ワークライフバランス(WLB)」の動向をめぐって、興味深く感じていることが二つある。 一つ目は、企業の対応が二分している点だ。多くの企業では、WLBにとって不況は逆風と捉えられている。「WLBなんて言っていられない、そんなのは後回しだ」という風潮が広がっているように感じる。例えば、営業職の社員は、「仕事が減ってきているのだから、新しい仕事をとってこい。ただし残業代は支払えない」と上司から言われ、最近はサービス残業が増えているという声も聞こえてくる。
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