「フジモリさんは国際世論のことなど全く分かっていないんだ。モンテシノスが陰で何をやっているのか知らないけどね」
日ごろは温厚な日本政府高宮が、ペルー大統領選決選投票で日系二世のアルベルト・フジモリ氏が勝利したと聞いて、苦虫を噛みつぶしたような表情でそう言った。
モンテシノスとは、この欄でも過去三度触れたペルー国家情報局(SIN)の顧問ブラディミロ・モンテシノス氏のことである。
モンテシノス氏は、一九九〇年、彗星のように登場したフジモリ大統領とともに政権を裏から支えてきた、情報機関の事実上のトップだ。
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