企業活動のグローバリゼーションを根底で支えているのが物流だ。特に海運は、その要として存在する。にもかかわらず海運業界の“憲法”といわれる船舶法が、一八九九年(明治三二年)の施行以来ほとんど改正されることなく存続していたことを知る人は少ない。 船舶法の各種の規定の中でも、外国籍の役員を置くことを禁じていたのは驚きだ。海運国イギリスでは株式の過半数を英国籍の者が持っていればよく代表者の国籍などは問わない。船舶法の規定は明らかに海運会社自身の国際化の流れにも反するものだった。 九九年六月、施行から一世紀ぶりに船舶法が改正され、外国籍の者は代表権を持つ役員にはなれないが、定数の三分の一以内であれば役員への就任が認められた。船舶法改正は、政府の規制緩和三カ年計画にも盛り込まれていたが、改正のきっかけとなったのが今回紹介するジョージ・ハヤシである。
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