「金塊」を持ち出せず亡命を断念したミロシェビッチ

執筆者:Foresight 2000年10月号
エリア: ヨーロッパ

 ユーゴスラビアのミロシェビッチ前大統領が「民衆革命」のさ中、国外亡命のため連邦政府の金塊を持ち出そうとしたが、事前に発覚し、その結果亡命を断念したとの有力情報が流れている。 ベオグラードの消息筋によれば、ミロシェビッチ氏が金塊持ち出しを図ったのは、大統領選挙でのコシュトニツァ氏(新大統領)の当選を認め、同氏と会談した十月六日。配下の秘密警察を動員してベオグラードの中央銀行地下から大量の金塊を運び出し、同日深夜ベオグラードから北京に向け出発予定だったユーゴ機に運び込む作戦だったが、野党勢力側に秘密が漏れ、実行できなかったという。

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