カルロス・ゴーン(日産自動車社長) グローバル化時代を象徴する「異邦人経営者」の“次”

執筆者:町田浩司 2001年1月号
タグ: フランス 日本
エリア: アジア

 カルロス・ゴーン日産自動車社長(四六)ほど日本での知名度が急上昇した外国人経営者はいないだろう。ブラジルとフランスの二つの国籍を有するゴーンの生い立ちとキャリアは、まさに「異邦人」そのものだ。ある意味で企業のグローバル化時代を象徴する経営者の一人と言える。 レバノン系移民三世としてブラジルに生まれたゴーンは十六歳で単身渡仏、エリートコースである国立理工科大学、国立高等鉱業学校を卒業する。ビジネスマン人生は一九七八年、仏タイヤ大手ミシュランに入社したことで始まるが、八九年には北米ミシュランの最高経営責任者(CEO)に就任。ほどなくミシュランは米タイヤ大手のユニロイヤル・グッドリッチタイヤを買収する。ゴーンは従業員の早期退職や工場閉鎖などを通じ、異質な企業の統合に力を注いだ。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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