冷夏と長雨による十年ぶりの異常気象に見舞われた日本列島。海の家やビヤホールには閑古鳥が鳴き、夏物衣料やクーラーが販売不振を極めるなど不景気なニュースが多かったが、天候不順を逆手にとったユニークなサービスも話題を集めた。「雨で露天風呂が利用できなければ二千円の館内利用券」(群馬県の温泉旅館)、「雨が降ったら伊勢海老や鮑を無料提供」(三重県の旅館)、「雨で庭園結婚式ができなかったらホテルのカップル宿泊券」(三重県の結婚式場)――などだ。こうしたユニークな顧客サービスを裏で支えたのが、天候デリバティブと呼ばれる金融商品である。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン