環境・安全規制などに対応するための巨額の開発費用負担は各社共通の課題。得意分野に集中的にカネをつぎ込み、不得意分野は必要とあらばライバル企業からでも買う。そのノウハウが勝負を決する要素になった。 九月にアメリカで刊行され話題を集めている『THE END OF DETROIT(デトロイトの終焉)』(Micheline Maynard著)。日本では「二〇一〇年、トヨタの販売台数がGM(ゼネラル・モーターズ)を追い抜き世界一に」という未来予想図ばかりが注目されるが、この書籍の読みどころはむしろ別にある。米ビッグスリーが好業績にあぐらをかく中で、日本勢などが着々と新しい商品企画と技術を育てていった様子だ。
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