唐か梁か――2日後に迫る香港行政長官選挙

執筆者:樋泉克夫 2012年3月23日
タグ: 習近平 中国 香港
エリア: アジア

 香港行政長官選挙の投票は3月25日の午前9時から11時。どの候補も1200人の選挙委員(欠員7人。現在の選挙委員は1193人)の過半数を獲得できなかった場合、同日の午後2時から3時の間の第2回投票に持ち込まれる。ここでも過半数獲得する候補が現れなかった場合は、一定期間をおいた後、再び立候補を受け付け、5月6日に予定されている再選に持ち込まれる。ここでも同じように過半数を獲得する候補が現れなかった場合は……。

梁当選を示唆した温首相

 投票日直前の23、24日、香港では唐英年(ヘンリー・タン)、梁振英(C・Y・リョン)両候補を支持する各グループの集まりが開かれ、それぞれが投票に向かう最終態度を確認することになる。中国主導の返還作業を強力に支持し、返還後は中国ビジネスを積極的に展開してきた少壮企業家が中心の政党である自由党は22日、いち早く唐英年支持を打ち出した。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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