歴史上はじめて、「強国同士」として向き合う日中。対立と戸惑いを乗り越えることはできるのか。 天津の一夜、ふと立ち寄ったショッピングセンターに、回転寿司を真ん中に据えた日本レストランがあった。ウェートレスは仕事の合間、メモ用紙片手に次から次へとテーブルに立ち寄り接客用の日本語を学ぼうとする。「偏口魚って?」と逆にメニューを指差して尋ねると、「天津界隈だけの言い方。ふつうは比目魚または左口魚=ひらめ=ですね」と解説してくれる。他の沿海都市に比べ対外開放が遅れ気味といわれる天津ですらこうだ。北京や上海などでは日本式のラーメン・牛丼チェーン店が大繁盛。日本の庶民の味は着実に中国に根をおろしつつある。
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