タイ政府は、来年末に任期が切れるアナン国連事務総長の後任としてスラキアット副首相を擁立している。日本政府は、事務総長の交代までには「まだ時間があり、検討中」として事実上、同氏への不支持を打ち出してきたが、最近になって外務省内に「このままでは危ない」との声が出始めている。 タイ外務省は、世界に散る若手外交官の中から特に優秀な層を選抜して本国に呼び戻し、スラキアット氏への支持取り付けに向けた各国への根回しを行なうタスクフォースを組織。ワシントンのコンサルタント会社とも月額百五十万バーツ(約四百万円)でロビー活動の契約を交わすなど、選挙活動を本格化させている。

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