住友信託が掻き回す「メガバンクの覇権争い」

執筆者:本田真澄 2005年7月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

いまや信託銀行は「カネのなる樹」。他グループに遅れをとった三井住友FGが逆転するには、“犬猿の仲”住友信託との連携がカギとなる。 公的資金早期返済宣言で馬群を抜け出したみずほフィナンシャルグループ(FG)、十月の経営統合をバネに数馬身差で追走しようという三菱UFJFG、赤字決算と金融界に権勢を誇った西川善文社長の退任で半周遅れの三井住友FG――。不良債権半減目標を二〇〇五年三月期にどうにか達成したメガバンク三グループの覇権争いは、競馬に例えればこうなるだろうか。 ただし、レースはまだ第二コーナーを回ったばかり。今後は金融コングロマリット(複合企業体)戦略を通じたグループ収益力強化がカギになる。特に、いかにして信託業務を銀行・証券業務と連動させるかが大きな焦点となりそうだ。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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