オバマの後戻りは米中東覇権の希薄化を促進する
われわれは米国の中東における覇権の終焉の足取りを、一歩一歩見守っているのかもしれない。オバマ大統領は8月31日のホワイトハウスでの会見で、シリア攻撃をするべきと判断したとしつつ、議会での承認を求めたのである。これによってシリア攻撃開始への判断は9月9日の米議会の再開まで持ち越されることになった【発言全文】。
議会の決定は予断を許さないが、否決される可能性も大いにあるという。ここでオバマ大統領が、議会の否決に従ってシリア攻撃を取り下げれば、米国の中東における覇権の希薄化を強く印象付けることは間違いない。

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