インテリジェンス・ナウ
仏情報機関長官が警戒した「ハイブリッド型テロ」が起きた
フランスの2015年1月は、パリの風刺週刊紙シャルリエブド襲撃などの連続テロ事件で幕を開けた。あの時は、計17人の犠牲者を出したが、追悼デモにフランス全土で計370万人もの人々が参加してテロに対する市民の団結姿勢を示し、パリのデモではメルケル・ドイツ首相ら欧州首脳も隊列に加わった。その後パリで、イスラム過激派への対応策を協議する緊急閣僚会合も開かれた。
あれから10カ月余、その教訓が生かされず、今度の同時テロでは500人近い死傷者を出す未曾有の事件となった。しかし、オランド仏大統領が、「これは戦争行為だ」と言葉で非難するだけで、具体策など打ち出せず、ただ強烈な衝撃に圧倒された形だ。
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