軍事「情報技術革命」が迫る米軍との「相互運用性」

執筆者:林吉永 2016年11月10日
エリア: 北米 日本

 今日、ICT(Information & Communication Technology:情報通信技術)の発達は、作戦遂行の要件である「指揮・統制・通信・コンピューター・情報・捜索・偵察(C4ISR “Command・Control・Communication・Computer・Intelligence・Surveillance・Reconnaissance)」を集積して、多岐多様なシステムの相互運用性(インターオペラビリティー)を持つネットワークを構築した。C4ISRは、指揮官から末端の兵士にまで、戦場や敵情、動態情報を提供して優位を導く作戦戦闘基盤を与えた。それは軍事上の変革が社会を変え、社会の変革が戦争を変える「新たなRMA(Revolution in Military Affairs:軍事における革命)」現象でもある。
 陸・海・空の軍種それぞれ固有の作戦システムは、陸の「歩兵・戦車・高射砲」、海の「水上戦闘艦・潜水艦・哨戒機」、空の「戦闘機・対空ミサイル・輸送機・レーダー」などの装備が軍種ごとの作戦運用に対応してシステム化され、さらに、各軍種間の協同・統合、および日米共同のシステムを構築している。このような仕組みは、システム・オブ・システムズと呼ばれ、米国のNCW(Network Centric Warfare:ネットワーク中心の戦い)は地球規模の作戦に適応する優れたC4ISRネットワークである。

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執筆者プロフィール
林吉永 はやし・よしなが NPO国際地政学研究所理事、軍事史学者。1942年神奈川県生れ。65年防衛大卒、米国空軍大学留学、航空幕僚監部総務課長などを経て、航空自衛隊北部航空警戒管制団司令、第7航空団司令、幹部候補生学校長を歴任、退官後2007年まで防衛研究所戦史部長。日本戦略研究フォーラム常務理事を経て、2011年9月国際地政学研究所を発起設立。政府調査業務の執筆編集、シンポジウムの企画運営、海外研究所との協同セミナーの企画運営などを行っている。
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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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