圧力一辺倒なら「第2のキューバ化」を辿る「ベネズエラ危機」

ベネズエラではマドゥロ支持者による「ノー・モア・トランプ」運動が続く(C)AFP=時事

 

 国際圧力を背景に、ニコラス・マドゥロ政権の退陣と大統領選挙の早期実施を求めて攻勢を仕掛けてきたフアン・グアイド暫定大統領側の勢いが、4月30日の一部軍人の離反を交えた「決起」の失敗後、すっかり弱まった感がある。

 反対に、軍事政権化を強めるマドゥロ政権の側に形勢が反転しつつあるようにも見える。

 4月の決起失敗の後、ノルウェー政府の仲介で与野党間での話し合いがカリブ海のバルバドスにおいて断続的にもたれた。だが、8月5日、米政府により新たな制裁強化策が発表されたのを受けて、政権側は態度を硬化。話し合いは中断され、依然、膠着状態が続いている。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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