アフリカの政治体制に関わる問題は、基本的には冷戦終焉以降の約30年にわたる時間軸の中に位置づけられる。
1990年代には、いわゆる「政治的コンディショナリティー」という、援助の条件として複数政党制の下での自由かつ公正な選挙の実施などを求める国際的な民主化支援が欧米諸国によって実施された。
こうした外からの民主化圧力の下でアフリカ諸国の政治改革は進んだが、この動きは極めて短期間に、しかも表層的に複数政党制と選挙のみを導入するといった「改革」の下で進められたため、十分な制度化を伴わない体制変革という側面をも有していた。そのため、このような「改革」で生まれたアフリカの政治体制には、当時「選択肢なき民主主義」(Choiceless Democracy)という評価もなされた。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン