フランス大統領選は4月の投開票を前に、多少意外な対決構図に流れつつある。
当初多くの市民や識者が予想したのは、現職のエマニュエル・マクロンと右翼「国民連合」党首マリーヌ・ルペンが競い合うという、前回2017年と同じ図式だった。ルペンがどこまで迫れるかが、関心の中心だった。
枠組みが変化したのは、2021年夏に右翼系評論家エリック・ゼムールの参戦が取りざたされ始めてからである。9月以降、挑発的で過激なゼムール発言がメディアを賑わすにつれ、ルペンの人気は降下し、右翼支持層を2人で分け合うようになった。
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