【Analysis】ロシア「チタン供給リスク」に固唾を飲む航空宇宙関連企業

2022年2月16日
VSMPO-Avismaチタン工場を視察するロシアのプーチン首相(右)(2010年11月18日)(REUTERS/Alexsey Druginyn/RIA Novosti/Pool)
欧州エアバスは航空機製造に不可欠なチタン需要の半分を、米ボーイングは同じく3分の1を、ロシアのVSMPO−アビスマに依存すると見られている。ウクライナ危機がサプライチェーンに与えるダメージについて、各社は神経を尖らせる。

[ワシントン/パリ(ロイター)]西側諸国の航空宇宙関連企業が、チタンの在庫確保とサプライチェーンてこ入れに追われている。チタンをめぐってロシアと西側諸国が貿易戦争へ突入する可能性を考えてのことだ。

 軽量ながら強靭かつ耐食性に優れた金属であるチタンは航空宇宙のほか原子力産業にも用いられ、最大の生産者であるロシアのVSMPO−アビスマが世界の総需要の25%を供給している。近年はボーイング787やエアバスA350といった最新の軽量ジェットで、エンジンやその他の部品用途に飛躍的に需要が高まっている。旅客機仕様では無人の状態で総重量の14~15%を占める。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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