リーダーインタビュー・シリーズ
リーダーインタビュー・シリーズ (1)

【トップランナー】明治安田生命保険相互会社取締役代表執行役社長 永島英器

生命保険は「健康と社会への貢献」の時代に。“健康増進ブランドNo.1”の確立を目指す。

執筆者:フォーサイト編集部 2022年4月1日
タグ: マネジメント
 

【経歴】ながしま・ひでき 1963年東京都生まれ。86年東京大法学部卒、明治生命保険(現・明治安田生命保険)に入社。静岡支社長、企画部長、執行役員人事部長、常務執行役などを経て2021年7月から現職。

 国内では収束時期がみえない新型コロナ感染症が広がり、国際的にはロシアによるウクライナ侵略など、内外の経済情勢は混沌としている。そうした中で日本経済を力強く牽引しているのが、各業界のトップランナーたちだ。業界を引っ張る経営者たちに経営理念と戦略を聞いた。初回は明治安田生命保険相互会社の取締役代表執行役社長の永島英器氏だ。

Q.少子高齢化が進み、人生100年時代に突入していきますが、業界の現状や今後の保険会社の役割についてどのように考えていますか。

 我が国で進行する少子高齢化に加え、地球規模で発生している新型コロナウイルス感染症拡大、温暖化、分断・格差の拡大といった諸問題を背景に、当社を含めて業界全体で持続可能な社会の実現へ向けた取り組みが進められています。

 生命保険会社の役割も変わってきており、病気になった時や亡くなった時の経済的な保障だけでなく、それに加え人々の健康増進や早期予防に貢献することが、新しい価値として認知されてきていると感じています。こうした中、当社では、健康増進型の商品「ベストスタイル健康キャッシュバック」を提供するほか、「みんなの健活プロジェクト」と「地元の元気プロジェクト」の2大プロジェクトを展開して、お客様の健康増進や地域社会への貢献に取り組み、「経済的価値」と「社会的価値」の向上を目指しています。

Q.「みんなの健活プロジェクト」ではどのような活動をしているのでしょうか。

 2019年にスタートした「みんなの健活プロジェクト」は、健康増進を継続的に応援する取り組みとして「商品・サービス・アクション」の3つの分野で取り組んでいます。商品面では、2019年4月に健康増進の取り組みを継続的に応援する「ベストスタイル健康キャッシュバック」を発売し、2021年12月までの累計販売件数は90万を突破しました。今後も新たな生命保険の価値となる健康増進型商品を拡充していきます。

 サービス面では、健康増進アドバイスを提供する「MY健活レポート」のお届けや、お客さま専用サイト「MYほけんページ」を通じて、お客さまのPC等から診療を受けることができるオンライン診療サービスの取り扱いを開始しています。アクション面では、オンラインコンテンツ「おうちで健活」を展開し、コロナ禍においてもお客さまの健康づくりを応援する取り組みを推進しております。2021年10月時点で、プロジェクト参加人数は累計244万人にのぼり、今後も多くのお客さまに「健活」の価値をお届けすることで、健康寿命延伸への一層の貢献と“健康増進ブランドNo.1”の確立を目指していきます。

Q.「地元の元気プロジェクト」についても具体的な取り組みを教えてください。

 2020年にスタートした「地元の元気プロジェクト」は、当社がこれまでに築き上げてきた「自治体等との強固な関係」(2021年1月時点で688自治体と連携協定を締結)や「Jリーグ等の地域に根ざしたスポーツ団体との関係」、「地域とつながる全国規模のネットワーク」を活かし、さまざまな地域課題の解決や活性化に取り組んでいます。

 具体的には、自治体等との協働による地域の皆様の健康づくりのサポートや地方創生を後押しする取り組みを通じて、健康増進や暮らしやすいまちづくりに貢献するほか、Jリーグとの協働による小学生向けサッカー教室等の開催や、地域で応援される若手アスリートの支援など、スポーツを通じた地域社会の活力向上に貢献する取り組みを推進しています。

 また、2021年度には、地域社会支援等につながる寄付活動として「私の地元応援募金」を2年連続で実施し、コロナ禍等の影響により支援を必要とする自治体等を対象に、従業員が居住地や出身地などゆかりのある地域に対して任意で行なう募金に会社拠出の寄付をマッチングし、全国1018団体に総額5億円の寄付を行ないました。

Q.Jリーグのタイトルパートナーや日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)とのオフィシャルパートナー契約締結等、スポーツ協賛に積極的に取り組んでいますね。

 スポーツは、青少年の健全育成、地域社会の活性化など国民生活の中で、大変重要な役割を担っていると認識しています。そのため、「地域に根差したスポーツクラブを核として、豊かなスポーツ文化を醸成する」というJリーグの考えに共感し、2015年にタイトルパートナー契約を締結し、Jリーグと共に地域社会の活性化および子どもの健全育成への貢献に向けて取り組んでいます。

 また2021年には、ゴルフの生涯スポーツとしての人気の高さや幅広いお客さまに地域で楽しんでいただける新たなスポーツへの取り組みの拡充を企図し、JLPGAとのオフィシャルパートナー契約を締結し、これまで以上に地域へのスポーツ機会の提供が行なえる態勢を整備しています。

Q.スポーツ協賛に関する取り組みの現状や今後の取り組みについて教えてください。

 Jリーグとは、選手やOBとウォーキングをする「Jリーグウォーキング」(2021年末時点で128回開催)や、小学生向けサッカー教室(2021年末時点で1049回開催)等を開催しています。JLPGAとは、昨年より全国でティーチングプロによるレッスンイベントを開催しており、2021年末時点で101人のプロを派遣しています。また、2022年度から両社と協働したプログラムである「小学生向けサッカー&ゴルフ教室」を全国で開催する予定です。今後も目指す姿である、「『ひとに健康を、まちに元気を。』最も身近なリーディング生保へ」を実現するべく、スポーツ文化の発展を通じた地域社会の活性化と健康づくりに貢献していきます。

Q.最後に、海外事業の展望についてお聞かせください

 収益の中核として貢献できるよう、持続的・安定的な成長を目指し、2016年に子会社化した米国スタンコープ社をはじめ、現在5カ国7社で事業展開しています。また、ニューヨークやロンドンの現地法人等を通じて、安定した成長が見込める先進国や中長期的に見て高い成長が見込める新興国を新規投資案件として調査・研究しております。今後も海外グループ会社各社も一体となって、お客さまサービスの向上や社会貢献活動に取り組んでいきます。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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