
絶大な影響力を持つサドル師(C)AFP=時事
イラクが一層と混迷を深めている。
8月29日、イラクの有力な政治・宗教指導者であるムクタダー・サドル師が政治活動からの引退を唐突に発表した。首都バグダードでサドル師の支持者が議会での座り込みを続け、約1カ月もの間、立法府を機能不全に陥らせていた最中のことである。
サドル師の引退表明を受け、議会で座り込みを続けていたサドル支持者は首相府等の複数の政府庁舎にも侵入、これを排除する政府の治安部隊や、サドル派と対立する民兵勢力と衝突になった。衝突は一部で銃撃戦に発展したようであり、30名が死亡、数百名が負傷したと伝わっている。

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