【Exclusive】次期空軍長官候補トロイ・マインク氏が政府入札を「スペースX」有利に誘導?

2025年2月9日
タグ: 宇宙 アメリカ
エリア: 北米
(C)REUTERS/Dado Ruvic
トランプ米大統領が次期空軍長官に指名したトロイ・マインク氏に、イーロン・マスク氏の率いる宇宙開発企業スペースXに有利な形で契約入札を調整していた疑いが浮上している。焦点となる2021年の入札は数十億ドル規模、数百基の偵察衛星コンステレーションを構築するというものだ。

[ワシントン発/ロイター]この問題は契約に詳しい7人の関係者の証言で明らかになった。マインク氏は現・国家偵察局[NRO]主席副長官。NROは同氏による機密契約の不適切な要件変更について調査を行うと、関係者2人がロイターに語った。スペースXは当該入札について、2021年に契約を獲得した。NROの監察官がすでに報告書を作成したか、あるいは調査が現在も続いているかは不明だ。

 NROの広報担当者はロイターが指摘した契約に関して「いかなる申し立て、抗議、不正行為についても把握していない」と回答し、さらに「産業界との契約関係や特定の活動に関する詳細にはコメントしない」との立場を示した。また、NRO監察官のテレンス・エドワーズ氏は、同広報を通じて「潜在的な苦情や調査活動に関する情報は提供しない」とコメントした。

マスク氏の推薦で空軍長官に指名か

 マインク氏はエンジニアで元軍人であり、2020年からNROの副長官を務めている。関係者2人によれば、マスク氏がマインク氏の空軍長官への指名を推薦したという。スペースXをはじめ、マスク氏の率いる企業は米政府と広範な契約を結んでおり、利益相反の可能性を巡って議論を引き起こしている。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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