東京都が「中小企業支援」を名目に鳴り物入りで設立しながら経営危機が続く新銀行東京。先の都議選で民主党が第一党となり、国政も民主党に政権交代したことで都に対する経営撤退圧力が強まる中、六月末に就任した寺井宏隆社長の動向が注目されている。 寺井社長は新聞のインタビューで「三年後をメドに経営継続可能なビジネスモデルを確立したい」などと再建意欲を示すが、現状は悲惨だ。二〇〇五年四月の開業以来のずさんな審査による大量の融資焦げ付きで都が出資した一千億円をフイにしたあげく、四百億円の追加出資を受けてなお経営状態は全く好転しない。
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