Weekly北朝鮮『労働新聞』
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金正恩が国家保衛省など4機関を訪問(2025年11月16日~11月22日)

執筆者:礒﨑敦仁 2025年11月25日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
庁舎の前には金正日氏の銅像があることが確認できる[国家保衛省を訪問した金正恩国務委員長=2025年11月18日、北朝鮮・平壌](C)AFP=時事
創立80周年を迎えた秘密警察「国家保衛省」などを金正恩国務委員長が訪問し、祝賀文を手交した。最高指導者による治安機関の重視が公にされた形だが、金正日時代には国家保衛省の前身である「国家安全保衛部」が『労働新聞』に載ることはなかった。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 11月19日付では、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が国家保衛省、社会安全省、最高裁判所、最高検察所を立て続けに訪問したことが報じられた。これらの機関は、途中で名称の変更などを経たもののいずれも今年が創立80周年であり、それを記念した訪問と位置付けられた。

 第1面に掲載されたのは、秘密警察にあたる国家保衛省への訪問である。金正恩は、国家安全保衛機関が朝鮮労働党発足当初から「党と国家を保衛する闘争の前衛」となって革命保衛の一路を歩んできたことを称え、保衛機関こそが「わが党の頼もしい同行者、堅実な幇助者」などと表現した。掲載写真には、国家保衛省の庁舎前に金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の銅像が確認できる。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治外交。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、『北朝鮮を読み解く』(時事通信社)、共著・編著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『北朝鮮を解剖する』(慶應義塾大学出版会)など。
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