Weekly北朝鮮『労働新聞』
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第9回党大会は「2月下旬」開催に決定(2026年2月1日~2026年2月7日)

執筆者:礒﨑敦仁 2026年2月9日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
今月下旬から5年に一度の党大会が開かれる[第27回政治局会議に出席する金正恩国務委員長(中央)と党幹部たち=2026年2月7日、北朝鮮・平壌](C)EPA=時事
長らく開催スケジュールが明らかになっていなかった朝鮮労働党第9回大会は、今月下旬に開催されることが決まった。『労働新聞』では相変わらず地方経済の発展を讃える記事を掲載しているが、その紙面デザインには真新しさも見られる。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 朝鮮労働党第9回大会は「2月下旬」の開催が決定した。2月7日に第8期第27回政治局会議が開催され、①党大会の代表者資格、②党大会の執行部、雛壇、書記部の構成案、③党大会の日程、④党大会に提起する文献について審議が行われたという。会議は金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「指導」し、その委任によって趙甬元(チョ・ヨンウォン)党書記が「執行」した。

 前回の第8回党大会については、2021年1月の招集が開催前年の2020年8月時点で既に決定していたが、今回は昨年6月の党中央委員会第8期第12回全員会議拡大会議にて第9回党大会の招集を決定したのみで、具体的な日程については明らかにされていなかった。

 政治局会議では、金正恩が中心に座り、向かって左側の列に趙甬元、李日煥(リ・イルファン)党書記、朴正天(パク・ジョンチョン)党中央軍事委員会副委員長、金徳訓(キム・ドックン)党書記、崔善姫(チェ・ソニ)外相ら、右側の列に朴泰成(パク・テソン)内閣総理、崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長、李熙用(リ・ヒヨン)党書記らが着席した。

異例の6ページを費やし伝えた新義州の農場竣工式

 2日付は、新義州(シニジュ)温室総合農場の竣工式が金正恩出席のもとで開催されたことについて、6ページかけて報じた。『労働新聞』が経済関連施設の竣工を大きく取り上げるのは日常的であるが、一つの施設について6ページも費やすのは異例である。これにより同日付の紙面は8面構成となった。

 第4面は建設に関わった人たちと金正恩との集合写真が9枚掲載されたが、あまりに大人数のため金正恩の顔も確認しづらいほどの珍しい構図となった。中国との国境都市である新義州が水害を克服し、外国の支援に頼ることなく「自生自決」(注:自力による自活の意)で竣工に至ったことを金正恩は大きな成果だと捉え、平壌(ピョンヤン)から建設のために動員された青年たちを称えた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治外交。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、『北朝鮮を読み解く』(時事通信社)、共著・編著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『北朝鮮を解剖する』(慶應義塾大学出版会)など。
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