病院の「貧困ビジネス」を防ぐ処方箋

執筆者:鈴木亘 2010年2月号
タグ: 日本
エリア: アジア

一部の大都市にはホームレスや高齢の日雇労働者を喰らう「病院ネットワーク」が存在する。全国に広がる前にとるべき対策は――。 さすがに流行語大賞にノミネートされることはなかったものの、景気急落、雇用悪化といった世相を反映して、昨年、マスコミに頻繁に登場した言葉が「貧困ビジネス」である。 これはしばしば「下流喰い」とも呼ばれるように、日雇労働者や派遣労働者、生活保護受給者といった最下層の貧困者から様々な形で不当な利益を貪るビジネスのことだ。ゼロゼロ物件、保証人ビジネス、一部の悪質な無料低額宿泊所や人材派遣会社などがその代表とされる。

カテゴリ: 社会 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
鈴木亘(すずきわたる) 1970年生れ。上智大学経済学部卒。日本銀行勤務。大阪大学大学院修了(経済学博士)。大阪大学社会経済研究所、日本経済研究センター、東京学芸大学を経て、2009年4月より現職。規制改革会議専門委員(保育担当)。主著に『生活保護の経済分析』(共著、東京大学出版会、第51回日経・経済図書文化賞)、『だまされないための年金・医療・介護入門』(東洋経済新報社、第9回日経BP・BizTech図書賞)がある。
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