インベストメントバンク化もままならぬ中、“普通の銀行”へ脱落か それにしても急転直下の出来事だった。経営再建に突き進むかにみえた大手百貨店そごう問題は、最終コーナーで破綻処理へと急旋回した。メインバンクとして仕切っていたのは戦後、大企業の再建に辣腕を振るってきた日本興業銀行である。 その経緯を評し、「興銀の威光はそごう破綻とともに消え失せた」と、ある地銀幹部は総括する。もっともその兆候は、七十三金融機関の債権放棄を主軸とする再建計画が、関係金融機関に提示された四月初旬過ぎから窺えたというべきかもしれない。再建計画に対して批判が一斉に渦巻いた。「メインバンクの責任が軽すぎる」――。
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