新型H2Aロケット打ち上げは絶対に失敗を許されない状況―― 日本のロケット開発が重大な転換期を迎えている。発端となったのは昨年十一月、国産ロケット、H2・8号機の打ち上げに失敗したことだ。8号機打ち上げがすんなりと成功すれば、国は後継機のH2Aロケットで二〇〇〇年中にも国際打ち上げビジネスの場に進出する予定だったが、この失敗でスケジュールの見直しを余儀なくされた。しかも、その後も開発中のトラブルが続き、政府内からも開発体制の無駄が指摘されている。一九六四年以来、国策として取り組まれてきた実用化ロケットの開発だが、積年のひずみを解消すべき時期に来ているようだ。
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