都市ガス業界の両雄、東京ガスと大阪ガスが急接近している。都市ガス業界では東ガスが最大手だが、大ガスと比べ東ガスは地味と常に指摘され、両社の関係はこれまで必ずしも良くなかった。しかし、ここに来て電力会社や石油会社の大口小売り事業進出が相次ぎ、都市ガス業界の危機感は高まっている。例えば東ガスと東京電力、大ガスと関西電力は子会社などを通じ熾烈な競争を展開しており、むしろ事業エリアの重ならない東ガス、大ガスが手を組むメリットは大きい。その典型が、両社がNTTファシリティーズと組んで始めた大口向け電力小売りの「エネット」。両社が協力して電力会社の地盤を崩す狙いがある。

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