毎年この時期になると、決まってウディ・アレン監督の「ハンナとその姉妹」が見たくなる。この映画、サンクスギビング・パーティを映画の始まりと終わりに配し、ある家族の一年間の風景をサンドイッチした映画である。 七面鳥のローストに、にぎやかなおしゃべり、笑顔に隠された失意。これはアレンの映画でしか出せない雰囲気だ。 しかしこの映画で描かれるサンクスギビングには、アメリカの一般家庭にある大切なものが一切出てこない。フットボールである。 数年前、横田基地のアメリカ人の家庭でサンクスギビング・パーティに招かれた。そこで見たものは……。
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