低コストを武器に「世界の工場」となりつつある中国。繊維など日用品からはじまり、いまや家電やオートバイ、精密機器まで日本の製造業を脅かす存在となっている。企業の経営者の間には「中国にはかなわない」といった無力感すら漂うほどだが、一方では、コツコツと積み上げてきた技術特許をはじめとする知的財産を改めて見直し、それをもとにした新たなビジネスチャンスをうかがう企業も現れ始めた。 VTRに代わる家電のDVD(デジタル多用途ディスク)プレーヤー。ソニーは昨年春、中国で製造された製品が自社の特許を侵害しているとして、中国製DVDプレーヤーを米国で輸入販売しているAPEX社に対して、特許契約を結ぶよう要求した。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン