NTT各社、ソフトバンクなどが無線LANサービスに相次いで参入している。立ち上がってもいない市場に参入する彼らの真の狙いは何か。そして新サービスの成長を阻むものとは―― 空港や駅、コーヒーショップでノートパソコンを広げ、高速大容量のデータ通信が可能な無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を利用する。そんな日常が近々現実のものになりそうだ。これまでは、外出先からネットに繋ぐには携帯電話などを使うほかなかった。だが、街の至る所に無線LANの基地局ができると、いわば職場と同じLAN環境がどこにでも出現するのだ。また、光ファイバーを家庭まで敷設するファイバー・トゥー・ザ・ホーム(FTTH)や、動画も扱える第三世代携帯電話(3G)のように、大資本がカネに飽かして開発する通信サービスとは異なり、複数の企業が草の根的につくる無線LANは、需要に応じた展開ができるのがミソだ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン