その原因は組織政党の退潮と政治的無関心。統一地方選は「不気味な現実」を浮かび上がらせた。 四月二十八日、記者会見した公明党の神崎武法代表は、同日全日程を終了した統一地方選挙の結果を総括し、「与党としての実績に(有権者の)信頼が寄せられた結果だ」と胸を張った。 神崎氏が得意満面なのも無理はない。何しろ公明党は統一地方選の道府県、指定市、市区町村議会議員選挙で、立候補した公認・推薦候補二千百二十一人全員を当選させたからだ。もともと同党はその支持基盤である創価学会が地域の票をきっちりまとめ、国政、地方選を問わず、公認候補を手堅く当選させることで知られる。それでも、統一地方選で落選ゼロの完封勝利を遂げたのは初めてのことだ。

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