「本当に合併できるのか」――。上海を本拠とする中国の流通大手、華聯集団、上海友誼集団、上海一百集団、上海物資集団の四社が「上海百聯集団」として経営統合を決めたことに対し、日本の流通関係者は厳しい見方をしている。デパート、食品スーパー、コンビニ、卸問屋など各社は業態がそれぞれ異なり、統合の糸口を見つけにくいからだ。業態、店舗規模などが異なれば、統合しても仕入れや物流の共同化は難しい。店舗数四千、売上高一兆円の巨大流通グループといっても緩い連合で、「張り子の虎」になりかねない。 これに対し、仏カルフール、米ウォルマート、日本のイトーヨーカ堂などは調達の共同化、ブランドイメージの作り方など徹底したチェーン・オペレーションを展開しており、多店舗化が進む今後は、一段と力を増して来るのは確実だ。
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