日本と中国がしのぎを削る東シベリアからの石油パイプライン敷設計画で、ロシア政府が日本向けとなるナホトカ・ルートの優先着工をほぼ決断し、中国が日本への怒りを募らせている。 外交筋によれば、中国は代替策としてカザフスタンにパイプライン敷設を働きかける一方、日本への“報復”にも着手しているようだ。日本とフランスが誘致を競う国際熱核融合実験炉(ITER)の建設地選定でフランスを支持したり、北京―上海の新幹線建設計画で一転、仏独が日本をリードしているのは、靖国問題ではなく、パイプラインを奪われたことへの中国の腹いせとの見方が有力。

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