丁薛祥

てい・せつしょう、ディン・シュエシアン

常務副首相

1962年9月生、江蘇省南通市出身

復旦大学管理学院行政管理専攻（理学修士）（1989～94年）、教授級高級工程師

テクノクラート出身で、1982年以降、上海材料研究所で17年間勤め、上海市官界に転じた。
2007年、上海市トップの陳良宇党委書記が汚職で失脚したことに伴い、習近平が後任に就いたが、その時、同市党委弁公庁主任の地位にあり、秘書長として習に仕えた。この間わずか半年間強だったが、仕事ぶりが習の目に留まり、人生が変わった。2013年、習近平が総書記・国家主席としてトップになると、北京に呼ばれ、ここでも習の秘書役である党中央弁公庁副主任兼国家主席弁公室主任に就任した。17年に政治局委員、中央弁公庁主任に昇格し、習近平の「大番頭」になった。
22年には政治局常務委員になり、23年に常務（筆頭）副首相に就き、李強首相の下で経済政策を統括する。7人いる政治局常務委員の中で唯一の1960年代生まれ。一方で、地方トップの経験はなく、「習近平あっての丁薛祥」であり、指導力を疑問視する声もある。

（執筆・監修：城山英巳）