政策ブレーンから読むブッシュとゴアの政権構想

執筆者: 2000年8月号
エリア: 北米

共和、民主両党の正副大統領候補が出そろい、十一月の投票に向けて選挙戦最終ラウンドの幕があがった。それぞれ当選の暁にはいかなる政権を作るのか。ブッシュとゴアの政策ブレーンの顔ぶれから次の米政権を先読みする。[ワシントン発]ハーバード大卒のゴア候補とイェール大出身のブッシュ候補は、エリート臭を消すために、「庶民の靴」カウボーイブーツをよく履くのだが、その趣味には微妙な違いがある。それに比べると、二人が掲げる外交、通商、国際経済分野における政策の何と似通っていることか。 ゴアとブッシュはともに「国際主義者」で、すでに「ポスト冷戦時代に合わせた世界観を構築している」という。両者は「アメリカが引き続きアジア地域に関与していく」ことを表明し、そろって「自由貿易主義」を標榜。両党の過激派が何を言おうと「保護主義および孤立主義には反対する」ことを明確にしている。ただし、子細にみれば、もちろん違いはある。

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