UFJ信託と住友信託の統合話からすべては始まった。三菱東京、三井住友の二大金融グループを巻き込んだ再編劇の知られざる内幕を明かす。 UFJグループと三菱東京フィナンシャル・グループの経営統合の発端は「信託戦争」だった。もはや「都市銀行の付属物」としかみられていない信託銀行。しかし、そのなかにあって三菱信託銀行と住友信託銀行の激しいライバル関係を業界で知らない者はいない。特に、三菱信託会長の内海暎郎と住友信託社長の高橋温は入社年次も一九六五年と同じ、社長就任も一年違うだけで、お互いにライバル意識を剥き出しにする。この二人の戦いが三菱東京と三井住友フィナンシャルグループの「全面対決」を誘発した。

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